「いつか、給与制度に手をつけたいと思っていた」

こう言って、私のもとを訪れる経営者、総務担当者の方は少なくありません。

給与を見直すなら、ぜひとも知っていただきたいことがあります。

「給与制度を作成する際の3原則」

原則① 給与は“正直者がバカを見ない”ようにしなければならない。
原則② 給与は“世間相場”を満たしていなければならない。
原則③ 給与は“労働基準法”を遵守しなければならない。

その① 給与は“正直者がバカを見ない”とは?

給与は、「がんばった人が報われる仕組み」にするべきです。
貢献度が高い人が報われる、メリハリのきいた給与制度にするべきです。
「やってもやらなくても給料額が変わらない」給与制度には絶対にしてはなりません!

その② 給与は“世間相場”を満たしていなければならないとは?

給与は、“世間常識”を押さえておく必要があります。すなわち、給与相場です。
いい会社かもしれませんが、給与相場をおさえておかないと、採用に困ります。入社してもすぐに辞めてしまうかもしれません。

その③ 給与は“労働基準法”を遵守しなければならないとは?

いくら見た目が良さそうな給与制度でも、労働基準法違反があれば労働基準監督署に指摘されます。
残業代の支払い漏れなどが起きない給与制度を構築する必要があります。

賃金は勝手に下げられません!

「先生、賃金は、下げられるのですか?」
これは、経営者や総務部長などによく受ける質問です。

原則として、賃金を含む労働条件は労働者と合意することなく下げることはできません。

ただ、裁判例や労働契約法によると、下げることが認められる場合があるのです。
それは、下げた内容が「合理的」な場合です。

ここでいう「合理的」とは、以下の7点です。

  1. 会社側における就業規則変更必要性の内容・程度
  2. 同種事項に関する同業他社の状況
  3. 変更後の就業規則によって従業員が被る不利益の程度
  4. 代償措置その他の関連する他の労働条件の改善状況
  5. 労働組合等との交渉の状況、他の労働組合又は他の従業員への対応
  6. 変更後の就業規則の内容自体の相当性
  7. 変更後の就業規則を労働者に周知すること

どうしても給与を下げざるを得ない状況になることがあります。
その際は、これらを慎重に検討し労使ともに納得のいく妥協点を探ります。

相談を受けた時はこう考えます

私が賃金を下げたいという相談を受けたときは、以下の手順で考えています。

STEP
「会社側における就業規則変更必要性の内容・程度」が、どの程度なのかをお聞きする。
STEP
「同種事項に関する同業他社の状況」を考えて行おうとしていることが、おかしくないかを検討する。
STEP
さらに「変更後の就業規則によって従業員の被る不利益の程度」が生活をおびやかすほど、大きなものかどうかを検討する。
STEP
急に変更すると影響が大きいのでしばらくの間、現状維持などの「代償措置」ができないのか? 不利益になる部分はあるが、ここは良くなるなどの「その他の関連する他の労働条件が改善」できないのか?を考える。
STEP
上記内容で決定したことを「労働組合や労働者代表を含む従業員に納得いただけるように説明会を開き、場合によっては妥協点などを模索する交渉」を行う。
STEP
「変更後の就業規則の内容自体」がまっとうになる条文を提案する。
STEP
監督署に提出して変更後の就業規則を労働者に周知する。

その他、以下のようなご質問を受けます。
ご遠慮なくご相談ください。

賃金相場について

「給料の相場、いくらくらいが適正ですか?」
「中途採用者の初任給の決め方がわからないのですが、何かいい方法がありますか?」
「中小企業の昇給相場は、いくらくらいですか?」
「出張手当の相場は、いくらくらいですか?」
「勤続●年の従業員の退職金相場は、いくらくらいですか?」
「定年、再雇用時の給与は何パーセントくらいで他の会社は設定されていますか?」
「配偶者の手当額は、いくらの会社が多いですか?」
「子供の手当額は、いくらの会社が多いですか?」
「先生、今年、他の会社さんは賞与ってたくさん、支給してはりますか?」
「通勤手当の上限額は、いくらくらいが多いですか?」
「先生、本人も下がることは納得しているんですが、基本給は、いくらくらいまでなら下げられますか?」

同一労働同一賃金について

「最近、同一労働同一賃金ってよく聞きますが、どう対応したらいいですか?」
「定年再雇用後の賃金は、どうやって決めたらいいですか?」
「同一労働同一賃金に照らし合わせて、うちの会社は問題ありませんか?」
「特別休暇は、パートにも正社員と同様、与えるべきですか?」
「通勤手当の支給ルールが、正社員と準社員で違うのは、問題ありますか?」
「皆勤手当は、パートにも必要ですか?」
「家族手当は、パートにも必要ですか?」
「住宅手当は、パートにも必要ですか?」
「退職金は、パートにも必要ですか?」
「定年再雇用後に、相変わらず管理職を行ってもらう場合、賃金は下げてもいいのでしょうか?」

賃金制度について

「もっと効果的に給与を支払う制度は、ありますか?」
「気が付いたら、給与が上がりすぎていた、をなくしたい。先生、どうしたらいいですか?」
「今回、貢献度が高い●●君がいます。大きく報いてあげたいのだけど、どんな方法で給与を支払ってあげるのがいいと思いますか?」
「年金と給与のバランスで給与額を考えたいんだけど、相談に乗ってもらえます?」
「うちの会社の歩合給の支払いルール、どう思います?もっと、いい方法ありますかね?」
「先生、いくら支払ったら社員は、満足してくれるんでしょうか?」
「社員がやる気の出る賃金制度は、どのように作ればいいですか?」
「メリハリのきいた賃金制度を作るコツは、ありますか?」
「管理職から降りた時に賃金を減らすことが出来る制度にしておきたいんですけど、どうしたらいいですか?」
「専門職の賃金制度は、どのように作ったらいいですか?」
「執行役員制に対応できる賃金制度は、どのようにすればいいですか?」
「管理職に緊張感を持たせる賃金制度は、どのようにすればいいですか?」

手当について

「●●手当は、最低賃金に入れなくても問題ないですか?」
「管理職手当は、いくらくらいが妥当ですか?」
「“管理職である課長には残業代を支払わなくていい“と聞いたことがあるのですが本当ですか? 監督署から指摘されないようにするには、いくら支払えばいいですか?」
「▲▲手当、ってつけるべきですか?他の会社は、どうしておられますか?」
「通勤手当の計算方法は、他の会社さんは、どうされていますか?」
「家族手当の支給ルールは、これが普通ですか?」
「家族手当を見直したいのですが、最近の旬な支払い方は、どのようなものがありますか?」
「住宅手当の支給ルールは、これが普通ですか?」
「いま、流行りの手当は、どのようなものがありますか?」

賞与について

「人件費総額をコントロールできる賞与制度は、ありますか?」
「賞与の支給ルールを、他のお客さんは、どうされていますか?」
「賞与は、業績によって下げても問題ありませんか?」
「賞与は、個人評価によって下げても問題ありませんか?」
「賞与の支給対象者を会社で決めていいのですか?」

退職金について

「退職金は、支払わないとダメなのですか?」
「退職金制度を構築したいのですが、どんな仕組みがいいと思いますか?」
「パートに退職金は必要なんですか?」
「3年くらいで辞めても退職金を支払うべきなんですか?」
「他の会社は、退職金を支払ってはりますか?」

労働基準法について

「割増賃金の計算は、これであっていますか?」
「平均賃金は、どのように計算すればいいですか?」
「解雇する場合に支払う解雇予告手当の計算方法は、これで正しいですか?」
「休業手当の計算方法を教えてください」
「管理職から一般職になったときの給与は、どうやったら下げられますか?」
「車を何度もぶつけるのですが、給与から損害額を引いていいですか?」
「この支払い方で監督署に目をつけられませんかね?」
「試用期間中の給与は、低くても問題ないですか?」
「固定残業制度を行う際の注意点は何ですか?」
「貸付金を給与から天引きしていいですか?」
「週に2、3日しか出勤しない人が、1日8時間を超えたら割増賃金が必要なのですか?」

育児休業について

「育児休業にはいる従業員にも賞与の支払いは必要ですか?」
「育児休業明けの人は、昇給対象にしないとダメなのですか?」
「育児休業中の期間も退職金を計算する勤続年数に入れるべきですか?」

など

給与制度を構築できることが、当事務所の強みです!

開業以来、常に給与制度を研究してきました。

給与をどのように支払えばよいのか? のお悩みに回答を出せることが当事務所の最大の強みです。

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